<朝鮮学校無償化>決断先送り 「制裁」「平等」板挟み(毎日新聞)

 ◇拉致担当相・文科相、揺れる政府内 世論を見極め

 朝鮮学校を高校無償化法案の対象とするかどうかに関し、政府は第三者による評価組織を設けることで決断を先送りした。北朝鮮への厳しい世論と、子供を平等に扱うことを求める世論の双方が拮抗(きっこう)するため、その動向を見極め、「客観的な評価」に基づく判断で双方の批判をかわす狙いがある。だが国連の人種差別撤廃委員会は「人種差別撤廃条約違反にあたる」と日本に改善を勧告する見通しで、国際的にも注目される中での判断となる。

 「川端さん(達夫文部科学相)から10日に『(先送りと)整理したい』と話があり、11日夜、平野博文官房長官から『ぜひ了としてほしい』と話があった。今朝、閣議で平野さんが(部屋に)入って来て、いやみの一つ二つも言おうと思ったが、疲れ切った顔をしてるので言うのをやめた」。朝鮮学校を対象外とするよう強硬に訴えてきた中井洽・拉致問題担当相は12日の閣議後会見で、自らの主張が棚上げとなっている現状に不満を示した。

 中井氏は昨年末、北朝鮮が拉致問題や核開発問題で制裁対象となっていることを念頭に「制裁をかけていることを十分考慮してほしい」と川端氏に働きかけたが、川端氏は「外交上の配慮や教育の中身は判断材料にならない」と応じるにとどめていた。

 このやりとりは水面下で行われ、同法案は1月29日に閣議決定された。政治問題化したのは法案の成立が視野に入り始めた2月下旬。中井氏が公然と朝鮮学校を対象外とするよう求める発言を繰り返したためだ。

 これをきっかけに政府方針は揺れ続けた。鳩山由紀夫首相は2月25日にいったん「(対象外とする)考えかたは一つある」と国会内で記者団に語ったが、26日には「まだ結論が出ている話ではない」と軌道修正。連立を組む社民、国民新両党が今月5日の定期協議で、朝鮮学校も対象とするよう求めることも決めるなど、与党内でも足並みの乱れが露呈した。文科省関係者は「数日前にいったん、朝鮮学校も対象とする方向になったが、また事情が変わった」とも明かす。

 国連の人種差別撤廃委員会でもこの問題は取り上げられた。同委の委員は各国の国際法や人権問題の有識者ら18人。日本政府代表団への質疑で、ロシア国家法律研究所長のアフトノモフ委員(人道学)が「教育担当相と別の閣僚(中井氏)が、北朝鮮との外交関係を理由に対象外とするよう主張しているようだが、そういう差別的措置が取られるのか」と質問。グアテマラ副大統領アドバイザーのカリツァイ委員も「日本の新聞で教育を受ける権利の侵害と報道されている」と指摘した。先例では、複数の委員が提起した論点はほぼ必ず取り上げられる。【田中成之、ジュネーブ伊藤智永】

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